飲食店の閉店 完全ガイド|閉店・閉業・廃業の違い、畳む順番と費用、閉店より高く終わる出口【2026年最新】

「閉めるのにいくらかかるのか、見当がつかない」「従業員や常連に知られずに畳みたい」「そもそも、この店に値段が付くのか」。

① 閉店費用が読めない ② 知られずに終えたい ③ 売れるのかどうか分からない——飲食店の閉店を考え始めた方は、この3つで足が止まります。

ですが飲食店は、営業していて厨房と内装が生きている状態でこそ買い手が動きます。閉店の決断と、店を壊す決断は別物です。正しい順番で動けば「静かに・高く」終えられます。

結論から申し上げます。閉店は「終わり方」の一つにすぎません。原状回復して明け渡すか、造作や営業ごと譲るかで、手元に残る額は符号から変わります。

本記事では、飲食店・ナイト店舗のM&A・居抜き・造作譲渡を扱う当社が、閉店・閉業・廃業の違い、2025年の倒産統計、閉店する理由、畳む順番、費用の全体像、そして閉店より高く終わる出口とバレずに進める手順を順に解説します。

目次

結論|閉店は終わり方の一つ。手元に残る額は選び方で逆転する

「閉店する」と決めた時点で、選択肢はまだ4つ残っています。どれを選ぶかで、支出になるか収入になるかが分かれます。まず全体像を一枚で示します。

終わり方何をするか原状回復費入ってくるお金営業許可nightmaの評価
原状回復して閉店内装を壊してスケルトンで明け渡す坪5〜15万円を払うなし消滅△ 最も出ていく額が大きい
造作譲渡内装・厨房設備を次の借主に譲る不要になる造作譲渡料(飲食店100〜350万円が中心帯)消滅。買い手が取り直す○ 最も早く軽い
居抜き売却営業状態のまま物件と造作を渡す不要になる造作譲渡料+α原則取り直し○ 飲食店で最も件数が多い
事業譲渡営業・顧客・スタッフ・許可ごと渡す不要になる収益力で評価承継できる(食品衛生法56条)◎ 黒字なら第一候補
原状回復費と造作譲渡料は当社の相場データ。売り方4択の詳細は飲食店の売却・譲渡で解説しています。

最上段だけが支出で、下の3つは譲渡代金が入る選択肢です。手残りは残る賃料・リース精算・税負担を差し引いて比べます。売却しても持ち出しになる場合はあります。

同じ「閉店」でも、原状回復で50〜150万円払う店と、造作譲渡で100万円以上受け取る店が、隣り合って存在します。差を分けるのは店の良し悪しではなく、動いた順番です。

ただし条件があります。原状回復費が消えるのは、貸主が居抜きでの引き渡しを認め、売り手の原状回復義務を免除すると合意した範囲だけです。造作の売買契約とは別に、貸主を含めた書面で確認します。

閉店・閉業・廃業・倒産の違い|言葉ではなく「何が残るか」で分ける

検索すると用語の解説が並びますが、経営者にとって大事なのは定義ではありません。その終わり方で、許可・契約・資産・信用のうち何が残るかです。ここでは言葉の整理と「残るもの」を並べます。

閉店・閉業・廃業・倒産の違い|閉店=その店舗の営業を終える(事業・法人・他店は残る)/閉業=なりわいを閉じる日常語で法律上の定義なし/廃業=事業を終え保健所・税務署へ届け出る(個人は届出で終了、法人は存続も可)/倒産=支払いができない状態で法的整理か私的整理へ(破産なら財産の処分は管財人に移る)。右へ行くほど自分で選べる幅が狭まる
用語意味残るものnightmaの評価
閉店その店舗の営業を終えること。移転や他店継続を含む事業・法人・他店は残る○ 1店舗の判断
閉業なりわいを閉じる意味の日常語。法律上の定義はない文脈次第△ 書類には使わない
廃業事業そのものを終え、保健所・税務署などへ届け出ること個人は届出で終了。法人は事業を止めても存続でき、法人自体を終えるなら解散・清算へ○ 届出の期限は届出先ごとに違う
休業一時的に営業を止めること許可・契約は残る○ 再開か売却かを決める猶予
倒産支払いができなくなった状態。法的整理(破産・民事再生)か私的整理に進む破産なら財産の処分は破産管財人に移る× 自分で選べる幅が狭まる

実務で混同が多いのは「閉店=廃業」と「廃業=倒産」の2つです。

1店だけを閉めて事業を続けるなら閉店であり、事業廃止の届出は要りません。ただし個人事業者は所得税法第229条により、事業所の廃止として届出書を出します。閉める店舗の営業許可も、保健所への廃業届が店舗ごとに要ります。

廃業は自主的な撤退で、その中には居抜きで譲る・営業ごと売るという終わり方も含まれます。

倒産だけが別物です。破産手続が始まると、財産の管理と処分は原則として破産管財人に移り、民事再生でも事業譲渡には裁判所の許可などの制約が付きます。

閉店・廃業のうちに動くか、倒産まで待つかで、残せるものが決まります。借入が重い場合の順番は飲食店の借金と廃業で整理しています。

「店を畳む」の意味

店を閉めて商売をやめることを指す慣用句です。畳み方の選択肢は冒頭の表のとおりで、原状回復で壊すか、造作や営業を次に渡すかに分かれます。言葉の意味より、どの畳み方を選ぶかが手元の額を決めます。

飲食店の閉店はどれくらい起きているか|倒産1,002件と廃業率3.9%のギャップ

「閉店ラッシュ」という言葉が出回っていますが、数字で見ると倒産と廃業で景色が違います。倒産は過去最多、廃業率は3.9%です。この2つを混ぜないことが、自店の判断を狂わせないための前提です。

2025年の飲食業倒産は30年で初の1,000件超

東京商工リサーチの集計では、2025年の「飲食業」倒産は1,002件で前年比1.0%増、1996年以降の30年間で初めて1,000件を超えました。負債1千万円以上5千万円未満が74.4%を占め、小規模店の倒産が中心です。

帝国データバンクの集計でも、2025年の「飲食店」倒産は900件で前年の894件を上回り過去最多です。

負債5,000万円未満が696件(77.3%)で、業態別では酒場・ビヤホールが204件、中華・東洋料理店が179件、日本料理店が97件でした。

指標数値出典nightmaの評価
2025年 飲食業倒産1,002件(前年比+1.0%)東京商工リサーチ30年で初の1,000件超
2025年 飲食店倒産900件(前年894件)帝国データバンク過去最多。集計基準が違うため件数が異なる
負債5,000万円未満の比率77.3%帝国データバンク倒産の中心は小規模店
2023年度 廃業率(全業種)3.9%2025年版中小企業白書倒産の増加と廃業率は別の指標

廃業率3.9%と「3年で7割」の距離

一方で、2025年版中小企業白書が示す2023年度の廃業率は3.9%です。これは全業種の値で、白書本文に「飲食店は何%」という記述はありません。業種別の開廃業率は付属統計表に格納されています。

「飲食店の閉店率」という公的な指標はありません。「飲食店は3年で7割潰れる」という通説は民間調査に由来し、一次統計で同じ数字を確認することはできませんでした。

倒産が過去最多であることと、自店が潰れる確率は別の話です。通説に押されて撤退を急ぐより、自店の数字を見るほうが確実だ。統計の読み方は飲食店の撤退基準で詳述しています。

飲食店が閉店する理由|統計に出る3つと、統計に出ない3つ

閉店の理由は「売上が落ちたから」だけではありません。倒産統計が示す理由と、当社に相談に来る売り手の理由は重なりません。両方を並べると、自分がどの型かが見えます。

倒産統計が示す理由|販売不振・物価高・人手不足

東京商工リサーチの2025年集計では、飲食業倒産1,002件のうち販売不振が821件で大半を占めます。物価高倒産は136件で前年比126.6%増、人手不足倒産は55件で同161.9%増と、増え方が急なのは後者の2つです。

帝国データバンクは、食材・光熱費の高騰や賃上げで利益が圧迫される中、同業との競合で値上げに踏み切れない中小・零細店に倒産が集中していると分析しています。

飲食店の価格転嫁率は32.3%で、全業種平均の39.4%を下回ります。原価が上がっても価格に乗せられない構造が、閉店の根にあります。

統計に出ない理由|前進・引退・好機

当社のLINE相談に寄せられる売却理由を読むと、赤字ではない店が少なくありません。別の地域で次の店を出すための売却、後継者がいない引退、好調なうちに高く手放したいという好機。閉店の理由は4つの型に分かれます。

型典型的な状況向いている出口nightmaの評価
困窮売上減・原価高・人手不足で赤字が続く造作譲渡・居抜き売却で原状回復費を消す○ 早く動くほど残る額が増える
前進移転・多店舗化・業態転換のために今の店を手放す事業譲渡で営業ごと渡し、次の資金にする◎ 営業中の店は最も高く売れる
引退後継者がいない・体調・年齢事業譲渡(許可・スタッフ・常連ごと承継)◎ 店を残す終わり方
好機黒字のうちに高く売りたい事業譲渡・株式譲渡◎ 希望額に最も近づく
当社の相談実務で見られる分類。公的統計ではありません。

困窮型以外の3つは、閉店ではなく売却が自然な出口です。困窮型でも、営業中で厨房と内装が生きていれば、造作や居抜きで買い手が付く余地があります。「閉店するしかない」と決める前に、自分がどの型かを確かめてください。

畳むと決める前に|撤退ラインは損益ではなくキャッシュで引く

閉店の判断で最も多い誤りは、「赤字が何か月続いたか」で線を引くことです。飲食店は業種平均の営業利益率がほぼゼロなので、損益だけで引くと平均的な店の多くが撤退対象に見えてしまいます。自店の損益に加えて、資金繰りと撤退費用で線を引きます。

中小企業実態基本調査によると、飲食店(法人)のFL比率(食材費と人件費の合計が売上に占める割合)は67.1%、営業利益率は0.34%です。

売上100万円に対して営業利益は3,400円。これは業種平均で、個店の収益性や月ごとの変動は別に確かめる必要があります。平均がこの水準なので、月によって赤字と黒字が入れ替わる店も珍しくありません。

見るべきは、手元の現金が撤退費用を払える間に決められるかどうかです。現金が撤退費用を下回ると、原状回復も解雇予告手当も自分の判断では払えなくなり、出口を選ぶ側から選ばれる側に回ります。

線の引き方と月次の見方は飲食店の撤退基準に、立て直せる赤字かどうかの判定は飲食店の経営は立て直せるかに分けて書いています。

【NightMA 専門家の視点】
閉店の相談で最初に聞くのは、売上でも赤字額でもなく「解約予告はもう出しましたか」です。出していなければ、出口は4つ残っています。出していれば、退去日までの残り時間で選べる出口が決まります。

撤退ラインより先に消えるのは、現金ではなく時間だ。

閉店の順番|解約予告を出す前にやる7つのこと

閉店で失敗する人の共通点は、判断が遅いことではなく、順番が逆なことです。貸主に解約予告を出し、従業員に伝え、解体業者に見積もりを取ってから「売れたかもしれない」と気づく。この順番を逆にするだけで、結果が変わります。

飲食店を閉店する順番7つ|①賃貸借契約書を開く②いくらで終われるか査定を取る③撤退費用と売却額を並べ出口を決める④買い手・引受先を探し貸主へ打診し保健所へ事前相談⑤解約予告を出す(買い手か退去日が固まってから)⑥従業員へ伝え仕入先・リース会社へ連絡(解雇なら30日前予告)⑦届出と精算。解約予告は5番目

買い取り業者に頼む前に|仲介との違い

閉店を検索すると、店舗や厨房機器の買い取りを掲げる業者が並びます。買い取り業者は自社で買い、次の借主に転売します。手数料が無料でも、買値と転売値の差額から業者の費用と利益が出る。売り手が受け取るのは、その差額を引いた側の値段です。

比べるなら、買い取りの提示額と、仲介で想定される成約額から手数料と成約までの賃料を引いた額を並べてください。

nightmaは仲介です。複数の買い手候補に水面下で当て、条件を競わせて価格を引き上げます。店名を伏せたノンネームで進めるため、従業員や常連に知られずに進行できます。

貸主の承諾や許可の承継といった詰まりやすい部分は、提携の行政書士と連携して解きます。

7つの順番

起点は賃貸借契約書の解約条項です。ここから逆算して、次の順に進めます。

順やることここを逃すとnightmaの評価
1賃貸借契約書を開く(解約予告期間・原状回復条項・造作譲渡の可否・保証金の償却)使える時間と費用の前提が分からない◎ 全体を決める1枚
2いくらで終われるか査定を取る(造作・居抜き・事業譲渡の3本)比較なしで解体を発注してしまう◎ 解約予告の前に
3撤退費用と売却額を並べ、出口を決める支出の終わり方を選んでしまう○ 数字で決める
4買い手・引受先を探す/貸主へ打診/保健所へ事前相談許可の承継が使えなくなる○ 順番は買い手→貸主
5解約予告を出す(買い手か退去日が固まってから)売却活動に期限が付き、選べる出口が減る◎ 逆にしない
6従業員へ伝える(解雇なら30日前予告)/仕入先・リース会社へ連絡解雇予告手当・違約金が増える○ 労働基準法20条
7届出(保健所・税務署・警察署など)と精算台帳に営業中として残る○ 期限は届出先ごとに違う
届出の種類と期限は飲食店の廃業手続き、予告期間から逆算した月次の組み方は居抜きで退去するタイミングで解説しています。

解約予告の位置に注目してください。5番目です。民法第617条は期間の定めのない建物賃貸借の解約申入れから3か月で終了すると定めています。

ただし事業用店舗では、契約書の定めが優先します。期間の定めがある契約は、中途解約権を留保している場合にその条項に従って申し入れます(民法第618条)。条項が無ければ通知だけでは終わらず、貸主との合意解約が要ります。

当社が扱う店舗の契約では、予告期間を3〜6か月とする例が多く見られます。予告を出した瞬間に、退去日が確定し、売却に使える時間が減り始めます。

従業員を雇用している場合、労働基準法第20条により解雇には少なくとも30日前の予告が必要で、予告をしない場合は平均賃金の30日分以上を支払います。

事業譲渡で買い手が雇用を引き継いだ従業員には、この費用は発生しません。

ただし労働契約の承継には民法第625条により本人の承諾が要ります。承継されない従業員の労働契約は売り手に残り、解雇するなら予告とは別に労働契約法第16条の要件も満たす必要があります。

閉店にかかる費用の全体像|原状回復・空家賃・人件費・リース・違約金

閉店費用は総額で見ても判断できません。削れる項目と削れない項目を分けて把握します。最大の項目である原状回復費は、売り方を変えるだけで支出から収入に転じます。

10坪の飲食店の閉店費用と出口の差|原状回復して閉店は−50〜−150万円(坪5〜15万円・営業許可は消滅)/造作譲渡・居抜き売却は+100〜350万円(原状回復費が消えるのは貸主が免除に合意した範囲・成約率 造作62%・居抜き70%)/事業譲渡は収益力で評価(営業許可は食品衛生法56条で承継・成約率78%)。原状回復費・造作譲渡料・成約率は当社の相場データと査定実務基準
項目10坪の目安削れるかnightmaの評価
原状回復費(坪5〜15万円)50〜150万円◎ 居抜きで譲れば不要最大の項目。重飲食ほど上振れ
解約予告期間の賃料(空家賃)月額×予告月数△ 早く動くほど無駄が減る最も見落とされる項目
保証金の償却賃料2か月分程度の例が多い× 契約条項で決まる戻る額を先に確かめる
リース残債(厨房機器・POS)残回数による△ 買い手が引き継ぐ場合があるリース品の処理で判断
解雇予告手当平均賃金30日分×人数△ 30日前予告で回避可能買い手が雇用を引き継いだ従業員には発生しない
在庫・備品の処分店による○ 譲渡に含められる買い取りは最後の手段
原状回復費・保証金償却は当社の相場データ。ナイト業態の実額は業態別にスナック・バー・ガールズバー・キャバクラ・ラウンジ・コンカフェ・ホストクラブ・メンズエステの閉店費用で公開しています。

原状回復費は、スケルトンに戻す工事の量で決まります。ダクト・グリストラップ・厨房設備が重い店ほど上振れし、逆に言えばそれらは次の飲食店にとって価値のある造作です。壊せば費用、譲れば収入。同じ設備が、選び方で符号を変えます。

保証金は民法第622条の2により、賃貸借が終了して物件を返還したときに返還されます。返るのは未払賃料や賃借人負担の原状回復費を差し引いた残額で、契約上の償却条項があればさらに目減りします。

当社が扱う店舗物件では賃料2か月分程度の償却が定められている例が多く見られます。戻る額は契約書で先に確かめてください。

閉店より高く終わる3つの出口|居抜き・造作譲渡・事業譲渡

ここまでの費用を「払う側」から「受け取る側」に変えるのが、この章の3つです。営業中の店には買い手が動きます。どれを選べるかは、営業許可を渡したいか、賃貸借契約を引き継げるか、退去までの時間があるかで決まります。

出口渡すもの営業許可当社の成約率(希望額に対して)nightmaの評価
造作譲渡内装・厨房設備・什器消滅。買い手が取り直す62%○ 最も早い。原状回復費が消える
居抜き売却営業状態のままの物件と造作原則取り直し70%○ 飲食店で最も件数が多い
事業譲渡営業・顧客・スタッフ・許可承継できる78%◎ 黒字・引退・前進型の第一候補
成約率=売主の希望額に対して実際に決まる比率。当社の査定実務基準で、公的統計ではありません。値付けより時間とスキームが効く理由は飲食店を高く売るにはで詳述しています。

事業譲渡の要は営業許可です。食品衛生法第56条により、営業を譲り受けた者は許可営業者の地位を承継し、2023年12月13日からは届出で済みます。東京都の案内では営業の全部を譲渡する場合に限られ、譲渡人には保健所への事前相談が求められます。

廃業して明け渡すと許可は消え、次の人が取り直します。

深夜0時以降に酒類を出す飲食店のうち、風俗営業・特定遊興飲食店営業に当たらず、営業の常態として通常主食と認められる食事を提供して営む店でもないものは、風営法第33条の届出が営業所ごとに要り、廃止時にも届出が要ります。

ナイト業態は別枠です。接待を伴う店の風俗営業許可や、深夜に遊興させる特定遊興飲食店営業の許可は、食品衛生法の承継では引き継げません。

承継できるのは相続・合併・分割だけで、事業譲渡では買い手が取り直します。詳細は風営法の許可承継で解説しています。

許可を消す終わり方と、許可ごと渡す終わり方では、買い手の付きやすさが違います。

あなたの店が3つのどれに乗り、いくらになるかは、①営業許可の状態 ②内装と設備の重さ ③賃貸借契約の条件 ④退去までの時間の4点で決まります。解約予告の前に、まず店名を伏せて確かめてください。

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店名を出さずに造作・居抜き・事業譲渡の概算レンジをお伝えします。
営業中・赤字でも査定できます。
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※ しつこい営業はありません

【提言】
解体業者の見積もりを取る前に、造作譲渡の査定を取ってください。同じ内装に対して、片方は「撤去費」、もう片方は「譲渡料」の数字が出ます。2枚を並べて初めて、閉店の費用が分かります。

閉店を伝える順番|従業員→取引先→常連。売るなら先に言わない

閉店の告知は、出口が決まってからです。先に伝えると、従業員は次の職場を探し、常連は足が遠のき、営業中の価値が下がります。売却を選ぶなら、なおさら順番が効きます。

相手いつ何をnightmaの評価
貸主買い手か退去日が固まってから解約予告、または譲渡の承諾打診◎ 順番は買い手→貸主
従業員契約の目途が立ってから(解雇なら30日前)引き継ぎか退職か、条件○ 事業譲渡なら雇用継続の説明
仕入先・リース会社退去日確定後最終発注日、残債の扱い○ 承継なら契約引き継ぎ
常連・近隣最後閉店日、または「オーナーが変わる」告知○ 売却なら閉店しない場合もある

売却で進める場合、店名を伏せたノンネームで買い手を探し、契約の目途が立ってから貸主・従業員の順に伝えます。

常連には「閉店」ではなく「オーナーが変わる」と伝えられることもあります。知られずに進める手順は居抜き売却をバレずにやり切る方法で解説しています。

【NightMA 専門家の視点】
閉店の張り紙を出した店は、常連と従業員が離れ始め、「営業中の店」として売る道が細くなります。買い手が値段を付けるのは営業している店だからです。告知は最後、査定は最初。この順番だけは動かせません。

伝えるのは一瞬で済む。取り消すことはできない。

よくある質問

閉店と廃業は何が違いますか?

閉店はその店舗の営業を終えること、廃業は事業そのものを終えることです。複数店のうち1店を閉めるのは閉店で、事業は続きます。1店だけの個人店が閉店して届出を出せば廃業になります。閉業は日常語で、法律上の定義はありません。

倒産は支払いができなくなった状態で、破産などの法的整理に進むことを指します。

「店を畳む」とはどういう意味ですか?

店を閉めて商売をやめることを指す慣用句です。畳み方には、内装を壊して明け渡す原状回復、内装と設備を次の人に譲る造作譲渡や居抜き売却、営業ごと引き継ぐ事業譲渡があります。同じ「畳む」でも、手元に残る額は符号から変わります。

飲食店の閉店には費用がいくらかかりますか?

内訳は原状回復費・解約予告期間の賃料・保証金の償却・リース残債・解雇予告手当です。当社の相場データでは原状回復費は坪あたり5〜15万円が目安で、10坪なら50〜150万円です。解約予告期間の賃料は契約で決まり、最も見落とされやすい項目です。

貸主が居抜きでの引き渡しを認めて原状回復義務を免除すれば、この費用は不要になり、造作譲渡料が入ります。

飲食店の閉店はどれくらい起きていますか?

東京商工リサーチの集計では、2025年の飲食業の倒産は1,002件で、1996年以降30年で初めて1,000件を超えました。帝国データバンクの集計でも900件で過去最多です。

一方、中小企業白書が示す2023年度の廃業率は全業種で3.9%です。「3年で7割」という通説は一次統計で確認できません。

閉店を決めたら最初に何をすべきですか?

賃貸借契約書の解約条項を開き、解約予告を出す前に「いくらで終われるか」を確かめることです。解約予告を先に出すと、売却活動に期限が付き、選べる出口が減ります。

査定を取り、撤退費用と売却額を並べてから出口を決め、その後に貸主・従業員・取引先へ順に伝えます。届出はその後で間に合います。

赤字の飲食店でも閉店せずに売れますか?

売れます。中小企業実態基本調査では飲食店(法人)の営業利益率は0.34%で、平均がすでに利益ゼロに近い業種です。赤字だと評価の軸が収益力から内装・設備に移り、造作譲渡や居抜き売却に寄りますが、原状回復費の項目が支出から収入に変わります。

残る賃料やリース残債、税負担は別に差し引いて比べてください。

まとめ|閉店は終わり方の一つ。順番は「査定→出口→予告→告知→届出」

閉店・閉業・廃業・倒産は、何が残るかで分かれます。2025年の飲食業倒産は1,002件で過去最多ですが、廃業率は3.9%で、通説の「3年で7割」は一次統計で確認できません。閉店する理由は困窮だけでなく、前進・引退・好機の型があります。

順番は、賃貸借契約書 → 査定 → 出口の決定 → 買い手・貸主 → 解約予告 → 従業員・取引先 → 届出です。解約予告と告知を先に出すと、売却に使える時間が減り、選べる出口が減ります。

NightMAの経営提言:
「閉店」と「壊す」を同じ決断にしないでください。閉店は決めていい。壊すかどうかは、査定を見てから決める。

原状回復で50〜150万円を払う店と、造作譲渡で100万円以上を受け取る店の差は、店の良し悪しではなく、動いた順番です。解約予告を出す前の今なら、4つの出口が全部残っています。

nightmaは飲食店・ナイト店舗のM&A、居抜き(造作譲渡)、Web支援までを一気通貫で扱い、許認可の承継は提携の行政書士と連携します。閉店を決める前の「いくらで、どう終われるか」から相談してください。

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