「閉店か、売却か、誰かに事業を任せるか——判断の軸すら定まらないまま、時間だけが過ぎていく」
このように感じているオーナーは少なくありません。
結論から申し上げます。店舗売却は「いくらで売れるか」より先に「何を売るか」を決めなければ、交渉の土俵にも立てません。同じ「売却」という言葉の中に、居抜き(居ぬき)・事業譲渡・株式譲渡・廃業という4つのまったく異なるスキームが混在しており、それぞれ評価軸も税務処理も手取り額もまったく別物です。
nightmaには毎月、「相場を調べたが自分の店がどこに当てはまるか分からない」「居抜き(内装・設備承継)とM&Aのどちらが高く売れるか教えてほしい」という相談が絶えません。この記事では、その疑問すべてに答えます。ナイトレジャー5業態の実勢相場、手取りシミュレーション、2025年6月改正風営法(風俗営業法)が売却に与えるリスク、そして許認可の空白期間をどう回避するかまで、実務の現場から解説します。
店舗売却の「4択」——決断の前に整理すべき全体像

店舗を売る手段は「居抜き」だけではありません。選択肢は4つあり、どれを選ぶかによって売却価格・手取り額・スピード・引き継ぎ範囲がまったく異なります。スキームを誤って選ぶことは、手取りの天井を自ら下げることに直結します。まず全体像を把握することが、出口戦略(イグジット・EXIT)戦略の起点です。
居抜き・事業譲渡・株式譲渡・廃業の4択比較
4つのスキームは「何を譲渡するか」という点で根本的に異なります。以下の比較表で、自店に最適な選択肢を絞り込んでください。
| スキーム | 譲渡対象 | 売却価格帯 | スピード | 引継ぎ範囲 | 許認可 | nightmaの評価 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 居抜き売却(造作譲渡) | 内装・設備のみ | 50万〜2,000万円 | 早い(1〜3ヶ月) | 箱のみ。許可・債務は引き継がない | 買い手が新規取得 | 急ぎ・小規模向き。相場は設備価値次第 |
| 事業譲渡 | 事業資産・ブランド・顧客・スタッフ等を個別選択 | 500万〜5,000万円 | 中程度(2〜4ヶ月) | 契約で指定した資産・負債のみ | 買い手が新規取得 | 黒字店向き。資産の取捨選択が可能 |
| 株式譲渡 | 法人ごと(全資産・全負債) | 500万〜1億円以上 | 中〜長め(3〜6ヶ月) | 全て(簿外債務リスクあり) | 法人名義を維持(営業者変更時は再手続) | 法人化済み・高収益向き。税務メリットあり |
| 廃業・原状回復 | なし(撤退のみ) | 0円(コスト発生) | 最も早い | なし | 許可返納 | 赤字・売却先なし・スピード最優先の最終手段 |
「箱を売る」と「事業を売る」——同じ売却でも評価軸が別物
居抜き(造作譲渡)はスクラップ価値で評価される。内装の美しさ、設備の状態、立地の再利用性が価格を決める。月商が高くても設備が古ければ価格は上がらない。
一方、事業譲渡・株式譲渡(M&A)はキャッシュフロー価値で評価される。利益の再現性、スタッフ継承可能性、ブランド資産、顧客基盤が倍率を決める。月商1,000万円で利益が安定して出ていれば、居抜きの数倍の評価を受けることも珍しくない。
「同じ店舗売却なのになぜこんなに差があるのか」——この前提を間違えると、最初から手取りの天井を下げることになります。
自店はどのスキームか——3つの診断軸
どのスキームが最適かは、以下の3軸で決まります。
| 診断軸 | 居抜き向き | M&A(事業・株式譲渡)向き |
|---|---|---|
| ①収益性 | 赤字・トントン。利益が再現できない | 月次黒字が3ヶ月以上続いている |
| ②組織形態 | 個人事業主 | 法人化済み(株式譲渡の場合) |
| ③スピード感 | 3ヶ月以内に決着したい | 半年かけて価値を引き出せる |
【NightMA 専門家の視点】 「居抜きで出したが全然売れない」という相談の多くは、スキームの選択ミスではなく「箱としての価値」の過大評価が原因です。ナイトレジャー業態は業態転用性が低く、次の借主が同業態でなければ内装の評価はゼロに近くなる。相場感のズレを解消するには、実際の成約事例に基づく査定を先に受けることです。
【提言】 まず「自店の月次利益が再現可能か」を問い直してください。それが3ヶ月以上安定しているなら、居抜きではなくM&Aとして打ち出せる可能性があります。nightmaでは両方の査定を同時に取ることを強く推奨しています。
メンエス業態の売却を検討中の方は、4点判定・実売却相場・売却4スキーム・神のエステ事案後のM&A市場変化まで横断整理したメンエス売却の完全ガイドも併せてご覧ください。

業態別の相場と「手取り」の現実

「いくらで売れるか」の前に「手取りがいくらになるか」を把握しなければ、売却判断は下せません。業態別の実勢相場と、そこから差し引かれるコストの全体像を整理します。
ナイトレジャー5業態の売却相場
業態ごとに相場の幅は大きく異なります。居抜き(造作譲渡)は設備・立地の価値ベース、M&Aは利益・継承可能性ベースで評価されるため、同じ店舗でも選ぶスキームにより価格が数倍変わります。
| 業態 | 居抜き売却相場 | M&A(事業・株式譲渡)相場 | 相場を左右する主因 |
|---|---|---|---|
| キャバクラ(風営法1号) | 100万〜1,000万円(小箱100万〜500万、豪華大型800万〜1,000万以上) | 500万〜3,000万円以上(黒字・スタッフ継承・繁華街立地でさらに上振れ) | 席数、月商、VIP有無、歌舞伎町等の繁華街立地、キャスト継承可否 |
| ガールズバー(深夜酒類) | 50万〜500万円(都心一等地では1,800万〜2,000万円の事例あり) | 500万〜1,500万円(黒字・立地・自走性で上振れ) | カウンター席数、家賃、深夜売上、女性在籍数、SNS集客力 |
| ホストクラブ(風営法1号) | 100万〜500万円 | 平均818万円・実勢500万〜2,000万円(歌舞伎町有力案件は2,000万円超) | 月商、担当売上集中度、在籍ホスト数、SNS・屋号の知名度 |
| クラブ・ラウンジ(風営法2号等) | 100万〜500万円(銀座・高級VIP付きは大幅上振れ) | 1,000万〜5,000万円(ハイブランド案件では1億円の募集事例あり) | エリア格、VIPルーム、月商規模、法人運営か否か |
| スナック(風営法1号または深夜酒類) | 100万〜300万円(カラオケ・パブ・スナックの平均168.6万円というデータあり) | 300万〜1,500万円(常連基盤・ママ依存の弱さで評価上昇) | 常連比率、駅近立地、ママ個人依存度、カラオケ設備の有無 |
手取り試算:売却額から何が引かれるか
売却額がそのまま手取りになることはありません。仲介手数料・原状回復費・税金などが積み重なり、最終手取りは売却額の半分を下回るケースも珍しくありません。
差し引かれる主なコストは以下の5項目です。
- 仲介手数料(成功報酬型:2,000万円以下で約10%が目安、逓減方式)
- 原状回復費(造作譲渡できない部分や契約上の負担)
- リース残債(厨房機器・POS・音響設備等の残債精算)
- 違約金(賃貸借早期解約・FC解約等)
- 税金(スキーム・法人/個人区分により大きく変動)
3スキーム別の手取り試算(概算)
条件:仲介手数料10%、原状回復費50万円、リース残債30万円、違約金等20万円、専門家費用20万円
| 売却額 | 居抜き・事業譲渡(個人、税30%概算) | 株式譲渡(個人、税20.315%) |
|---|---|---|
| 500万円 | 約231万円 | 約359万円 |
| 1,000万円 | 約546万円 | 約717万円 |
| 3,000万円 | 約1,743万円 | 約2,080万円 |
※税率は概算。実際の税額は取得費・控除・個別事情により異なるため、税理士への確認が必須です。
個人オーナーの株式譲渡が手取り最大化に有利な理由は、20.315%の定率課税で計算が読みやすく、事業譲渡・居抜きで発生する消費税の処理や資産内訳の整理が不要なためです。ただし株式譲渡は法人化が前提であることを忘れないでください。
売却価格を左右する6つの要素
査定額は「売上の高さ」だけでは決まりません。以下の6要素が揃うほど上位相場帯への到達可能性が上がります。特にナイトレジャー業態には、一般飲食にはない固有の評価軸が存在します。
①立地・業態・設備
繁華街(歌舞伎町・銀座・すすきの・中洲等)の一等地立地は、居抜きでもM&Aでも評価の天井を押し上げます。完全個室・VIPルーム・高品質音響設備は業態転用性と設備価値の両面で加点されます。郊外・路地裏の立地は、どれだけ内装が豪華でも次の借主候補が限られるため、居抜き価格は下がりやすい。立地は変えられない要素だからこそ、立地に応じたスキーム選択が重要です。
②利益とキャッシュフローの再現性
M&Aの評価は「売上」ではなく「オーナー不在でも再現できる利益」で決まります。月商1,000万円でもオーナー1人の引き付けで成り立っているなら、倍率は低く抑えられます。評価を上げるには、月次試算表が3期分以上揃っていること、オーナー個人の売上依存比率が50%未満であることが目安です。
③ブランド・屋号・SNS・口コミ資産
SNSフォロワー数、グルメサイト評価、屋号の認知度、メディア掲載歴は「無形資産」として査定対象になります。Instagramフォロワー1万人以上・食べログ3.5点以上の実績があれば、交渉の加点材料として機能します。
④スタッフ・キャスト継承の可否
ナイトレジャー業態の最大の評価変数がここです。在籍キャスト・ホストが全員残ること、特定エース依存が低いこと、シフト管理が体制化されていることが高評価の条件です。売却後も稼働継続の意向を示したキャストの引継合意書があれば、買い手の安心感が大きく上がり、交渉優位性が生まれます。
⑤許認可と賃貸借契約の状態
風営法許可は買い手が新規取得するため、「許可がついているから高い」は通用しません。評価されるのは「許可を取りやすい箱かどうか」です。一方、賃貸借契約の転貸可・名義変更可・残存期間が長い物件は、買い手が安定して営業を続けられる条件として高く評価されます。定期借家か普通借家か、更新条件、名義変更の可否を事前に確認してください。
⑥設備の所有権(リース・レンタルの混在)
DDで最も頻繁に発覚する減額要因がこれです。音響設備・POSシステム・業務用冷蔵庫・複合機がリースやレンタルの場合、造作譲渡対象から外れ残債が発生します。事前に「所有か・リースか・レンタルか」を設備台帳に整理しておくことで、DDでの大幅減額リスクを回避できます。
【NightMA 専門家の視点】 「自店はどうせ大した価値がない」と最初から居抜きで出してしまうオーナーほど、実は損をしているケースが多い。月次黒字が出ていて、スタッフが残り、許可が取りやすい物件であれば、M&Aで居抜きの3〜5倍の売却額になることは珍しくありません。査定を受けずにスキームを決めることは、手取りを自ら圧縮する行為です。
【提言】 売却を決める前に、必ず「居抜き査定額」と「M&A想定額」の両方を同時に取りましょう。2つの数字が揃って初めて、どちらを選ぶべきかの判断軸が生まれます。
店舗売却を進める前に、賃貸借契約と許認可の整理が最大の障壁になります。詳細はこちらの記事で解説しています。

風営法許可の取得・承継・摘発リスクの全体像は、業態別判定と申請実務まで含めてこちらの記事で詳しく解説しています。

2026年改正風営法と店舗売却リスク

2026年現在のナイトレジャー店舗売却で最も見落とされているリスクが風営法です。2025年6月28日の改正施行により、売却プロセス中の「法的空白」が以前より格段に危険になっています。一般飲食の記事には絶対に書かれていないこの論点が、ナイトレジャー売却の地雷原の核心です。
風営法許可は「店に付く権利」ではない
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(以下、風営法)第3条が前提とするのは「許可は営業者本人に帰属する」という原則です。名義変更や自由譲渡の制度は設けられていません。
通常の店舗売買・事業譲渡では、風営法1号営業(キャバクラ・ホストクラブ等)の許可も、深夜酒類提供飲食店営業の届出も、そのまま買い手に引き継げません。これが売却スケジュールに与える影響は以下の表の通りです。
| 論点 | 風営法1号営業(キャバクラ等) | 深夜酒類提供飲食店営業(ガールズバー等) |
|---|---|---|
| 通常の店舗売買・事業譲渡で承継できるか | 原則不可。第三者は新規許可が必要 | 原則不可。新営業者による再届出が必要 |
| 相続・合併・分割で承継できるか | 可能(要件あり) | 届出の再整理が必要 |
| 新規取得の標準期間 | 55日程度+準備期間(計1.5〜3ヶ月) | 届出後10日(全体2〜4週間) |
| 申請費用(法定手数料) | 24,000円(行政書士費用別途12万〜27.5万円) | 通常不要(行政書士費用別途6.6万〜11万円) |
| nightmaの評価 | 売却スケジュールの最大変数。先行して着手を | 比較的短期だが、再届出の漏れに注意 |
なお、2023年12月以降、保健所の飲食店営業許可は事業譲渡による地位承継ができるようになりましたが、これは風営法許可や深夜酒類届の話ではありません。保健所側は承継できても、警察側の許可・届出は別途やり直しが必要です。この混同が現場でのトラブルを生んでいます。
罰則強化(3億円罰金・5年拘禁)と「空白期間」の危険
改正風営法では、無許可営業の罰則が5年以下の拘禁刑、個人1,000万円以下の罰金、法人3億円以下の罰金に強化されました。売却後に買い手がまだ許可を取得していない状態で営業すると、この罰則が直撃します。
最も安全な対処法は「買い手側の許可・届出が完了してから引き渡し・営業開始のスケジュールを組むこと」です。売却契約書に「買い手の許可取得完了を条件とする引渡し条項」を入れることが、双方のリスク回避になります。
買い手DDで発覚する「典型的な地雷」
nightmaへの相談事例では、DDフェーズで以下の問題が発覚し、価格大幅減額または破談に至るケースが頻繁に起きています。売却前に「地雷の掃海」を済ませておくことが、高値売却の絶対条件です。
| リスク分野 | 典型的な発覚内容 | 実務上のインパクト | nightmaの評価 |
|---|---|---|---|
| 許認可 | 営業実態が許可業態と乖離している | 破談・大幅減額 | 最重要。先に整合確認を |
| 賃貸借契約 | 転貸・名義変更禁止条項あり | 売却不可になるケースも | 貸主との事前確認が必須 |
| 設備 | リース品が造作対象に含まれていた | 数十万〜数百万円の減額 | 設備台帳の整理で防げる |
| 財務 | オーナー個人口座経由の売上が混在し収益が不明 | 評価倍率が下がる | 試算表の整備で解消 |
| 法令 | 広告・SNS表現が接待を示唆 | 買い手の許可取得リスクとして価格交渉に影響 | 表現の見直しを先行 |
| 人材 | キャスト全員が引継ぎ拒否 | M&A価値が居抜き水準に下落 | 継続意向の確認が先決 |
| 潜在債務 | 残業代未払い・紹介料トラブルが売却後に表面化 | 損害賠償・表明保証違反 | 解消後に売却プロセスを開始 |
居抜き売却の相場・貸主承諾・造作譲渡料の詳細については、以下の専門解説もあわせてご参照ください。

事業譲渡で売り手・買い手にかかる税金、株式譲渡との手取り差、ナイト業種の事業承継税制判定までは、こちらの記事で網羅しています。

造作譲渡を進める際の貸主承諾の取り方、判例実務、解約予告のタイミング、ナイト業種の許認可リスクはこちらの記事で網羅しています。

高く売れる店舗を「今から」作る出口戦略
売却は「売りたいと思ったとき」から準備するのでは遅い。高く売れる店舗は、日常の経営の延長線上に出口設計が組み込まれています。今日から動けることと、時間がかかることを整理しておきましょう。
売却しやすい店舗の4条件
売却価値の高い店舗には共通のパターンがあります。以下の4条件が揃うほど、上位相場帯への到達可能性が上がります。
| 条件 | 具体的な状態 | 整えるのに要する期間の目安 | nightmaの評価 |
|---|---|---|---|
| ①数字が整っている | 月次試算表3期分・売上明細・経費内訳が揃っている | 1〜3ヶ月 | 最優先。査定精度に直結 |
| ②オーナー依存が低い | オーナー不在でも売上の70%以上が維持できる体制 | 6ヶ月〜1年 | 倍率を上げる最大変数 |
| ③法令面がクリーン | 許可実態一致・広告適法・スタッフ雇用関係が整理 | 1〜6ヶ月 | DDで破談しないための防衛線 |
| ④設備所有権が明確 | リース・所有・レンタルの台帳が整理されている | 1ヶ月 | 即着手できる最速の準備 |
売却前チェックリスト(12項目)
買い手のDDで必ず要求される項目です。未整備の項目があれば、売却開始前に対応してください。
- 直近3期分の試算表または決算書が揃っている
- 賃貸借契約書(転貸・名義変更条項の確認含む)が手元にある
- 風営法許可証または深夜酒類提供飲食店営業届出書のコピーがある
- 設備台帳(所有・リース・レンタルの区分)が作成されている
- スタッフ・キャストの雇用・業務委託契約書が揃っている
- 過去3年の広告・SNS投稿履歴が確認できる
- 行政指導歴・警察立入歴がある場合、記録を把握している
- 月次売上データ(POSまたは帳簿)が3年分ある
- 未払い残業・紹介料・業者間の係争がないことを確認している
- 貸主が売却・名義変更に同意できる状況かを確認している
- リース残債・敷金・保証金の金額が把握されている
- 屋号・SNSアカウント・口コミページの所有権が明確になっている
nightma 無料相談
店舗売却の手取りを最大化する
出口戦略をnightmaと設計する
居抜き・M&A・造作譲渡の3スキームすべてに対応。売却方針が決まっていない段階からの相談でも、最適な出口戦略の設計から伴走します。
✓ 居抜き・事業譲渡・株式譲渡の3スキームに対応
✓ 風営法・許認可の承継手続きサポートまで対応
✓ 着手金なし。成約しなければ費用は一切かかりません
✓ 相談後に無理な営業は一切しません
店舗売却の流れ(全5ステップ)
売却プロセスを事前に把握しておくことで、スケジュールのズレや取引破談のリスクを最小化できます。居抜きとM&Aでは並行する手続きが異なりますが、大きな流れは共通しています。
STEP1:事前準備(書類整理と方針決定)
売却方針(居抜き・M&A・廃業)を決め、上記チェックリストに沿って書類を整理します。この段階で不明点を残すと、DDで減額・破談リスクが高まります。所要期間の目安:1〜2ヶ月。
STEP2:査定・相場確認(複数社比較の重要性)
仲介会社・M&Aアドバイザーに相談し、居抜き査定額とM&A想定額の両方を取得します。1社だけでなく複数社の査定を取ることで相場感が確認でき、交渉力が高まります。所要期間の目安:2〜4週間。
STEP3:買い手募集・マッチング(秘密保持の徹底)
情報を市場に出す際は、必ず秘密保持契約(NDA)を締結してから詳細情報を開示します。スタッフや取引先への情報漏洩は、売却前に店舗の空洞化を招く最大のリスクです。所要期間の目安:1〜6ヶ月。
STEP4:条件交渉・契約(LOI→基本合意→最終契約)
買い手候補が絞られたら、意向表明書(LOI)→基本合意書→最終譲渡契約の順に進めます。風営法の許可申請は最終契約前後に並行して着手することで、空白期間を最小化できます。
STEP5:引き継ぎ完了(許認可・運営ノウハウの移転)
許可の空白期間を回避するため、買い手側の新規許可が下りてから営業権を移転するスケジュールを組みます。風営法1号営業なら55日以上の申請期間を逆算し、許可取得完了日を軸に引渡し日を設定してください。焦って動くほど空白期間リスクが上がる——これがナイトレジャー売却の鉄則です。
【NightMA 専門家の視点】 「許可が取れてから引き渡す」というスケジュール設計を知らずに引渡しを先行させてしまうオーナーは今も多い。改正後の罰則(3億円・5年拘禁)が適用される世界では、その判断が取り返しのつかないリスクになります。引渡し日を先に決めるのではなく、許可取得完了日を軸にスケジュールを逆算することが、双方の保護になります。
NightMAの経営提言: 店舗の出口は「閉める決断をした日」ではなく「経営を始めた日」に設計が始まっています。数字を整える、法令を守る、スタッフ依存を下げる——これは売却準備ではなく、経営の基本です。そしてその積み重ねが、最終的に手取りの差として現れます。nightmaは、M&A(事業譲渡・株式譲渡)・居抜き・造作譲渡の3つすべてに対応しています。売却方針が決まっていない段階からの相談でも、最適なスキームの設計から伴走します。まずは秘密厳守の無料相談をご活用ください。
FAQ
Q1. 赤字店舗でも売れますか?
売れるケースと売れないケースがあります。赤字でも、立地・内装・設備に価値があれば居抜き(造作譲渡)として売却できます。一方、M&A(事業譲渡・株式譲渡)の評価は収益力が前提になるため、赤字店舗では居抜き水準の評価になるケースがほとんどです。まず査定を受けて、どちらのスキームで価値が出るかを確認することを推奨します。
Q2. 居抜きとM&Aはどちらが高く売れますか?
月次黒字が続いていて、スタッフ継承が見込める店舗なら、M&A(事業・株式譲渡)が居抜きより3〜5倍高くなることも珍しくありません。反対に、赤字または設備価値が高い場合は居抜きの方が現実的です。「自分の店がどちらに当てはまるか」は、両方の査定を同時に取ることでしか判断できません。
Q3. 風営法の許可は買い手に引き継げますか?
引き継げません。風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律では、許可は営業者本人に帰属するため、通常の事業譲渡・店舗売買で第三者へ名義変更はできません。買い手が警察署へ新規申請し、標準処理期間55日程度を経て新たな許可を取得する必要があります。この期間を考慮したスケジュール設計が必須です。
Q4. 売却にかかる期間はどのくらいですか?
居抜き売却は1〜3ヶ月、M&A(事業・株式譲渡)は3〜6ヶ月が目安です。ただし、風営法1号営業の買い手許可取得に55日以上かかるため、引き渡し完了まで含めると最低4〜6ヶ月の余裕を見ておくことを推奨します。書類が整っていない状態から始めると、さらに1〜2ヶ月追加されます。
Q5. キャストやスタッフが全員辞めてしまった場合でも売れますか?
M&A価値は大幅に下がりますが、居抜き売却は可能です。ナイトレジャー業態では、スタッフ・キャスト継承の可否が評価倍率に直結するため、人材が流出した後はM&A水準の評価を得にくくなります。売却を検討するなら、スタッフが揃っているうちに動き出すことが手取り最大化の鉄則です。
Q6. 仲介手数料の相場はいくらですか?
成功報酬型が主流で、売却額2,000万円以下の小規模案件では約10%が目安です。売却額が上がるにつれて料率が逓減するレーマン方式を採用する会社が多く、着手金として50万〜200万円を別途請求するケースもあります。手取り計算では必ず仲介手数料を先に差し引いて試算してください。
