【全東信 破産】クレカ入金が止まったスナック・バーへ|今すぐやること3つと”畳む前”の選択肢

「昨日まで普通に回っていた店の入金が、突然止まった」

「カード決済が使えない。今夜の営業も、来月の家賃も、どうすればいいのか」

このように、決済代行「全東信」の破産で足元をすくわれたナイト店舗のオーナーは、2026年7月時点で全国に広がっています。

結論から申し上げます。いま最初にやるべきことは3つ、そして「借りて延命するか、畳むか」の二択で焦って動くのが最も危険です。畳む前に、”手残りの出る手放し方”という第三の道が残っています。

この記事は、ナイトレジャー専門のM&A・居抜き・造作譲渡を手がけるnightmaが、①72時間でやること ②多くの経営者が見落とす分かれ道 ③バレずに、なるべく高く手放す手順、までを一気に解説します。

目次

全東信の破産で、いま水商売の店に何が起きているか

全東信破産の規模。負債総額約1,151億円、債権者となった金融機関63、直近取引の飲食店等約3.2万店、うち約2万店・計53億円が入金めど立たず

全東信の破産は、単なる取引先の1社倒産ではありません。クレジット決済という「店の血流」が止まる事故です。まず起きている事実を、確認できた数字だけで整理します。

決済が止まり「入金が来ない」——2026年最大の倒産

クレジットカードの早期入金・決済代行を手がける全東信(大阪市)は、2026年7月に大阪地方裁判所へ破産を申請し、破産手続開始の決定を受けました。

負債総額は約1,151億円。2026年に発生した企業倒産のなかで最大規模です。中小企業白書が示す通り、宿泊・飲食サービス業はもともと廃業率が全業種で最も高い水準にあり、そこへ決済インフラの崩壊が重なりました。

債権者には63の金融機関が名を連ね、背景には20年続いたとされる粉飾があったと報じられています(ダイヤモンド・オンライン)。

大阪地裁が破産手続開始を決定したのは2026年7月6日。直近で取引のあった飲食店などは約3万2,000店にのぼり、うち約2万店・計53億円分の売上金は、2026年7月時点で入金のめどが立っていないと報じられています。

問題は「規模」ではありません。目の前の店の売上金が、約束された期日に入ってこないという一点です。

なぜナイト業態が直撃なのか

全東信のルーツは、大阪ミナミ(南)の飲食店による協同組合です。つまり加盟店の中心は、繁華街の飲食・水商売店でした。

スナック、バー、キャバクラ、ラウンジ、クラブ、ホスト——現金商売と思われがちなナイト業態も、2026年現在はカード・QR決済への依存度が上がっています。

だからこそ、決済が止まった瞬間に「今夜の売上が現金化できない」「先に立て替えた分が返ってこない」という資金の穴が、他業種より深く空きます。

【NightMA 専門家の視点】
全東信ショックの本質は、倒産のニュースそのものではありません。「薄利・季節変動・キャスト人件費の先払い」という、ナイト業態の資金構造の弱点を、外から一撃で突かれた点にあります。決済が3日止まるだけで資金繰りが赤信号に入る店は、実は珍しくないのが現実です。

まず72時間でやること(順番に)

全東信破産後にまず72時間でやること。代替決済を即手配、未入金額を確定し破産管財人へ債権届出、日本政策金融公庫の公的融資に早期相談。止血後に続けられるかで継続か売却かに分岐

ここは売り込みではありません。いま本当に必要な実務です。全東信の加盟店だった店が、被害を最小化するためにやるべきことを、優先順位の高い順に3つに絞ります。

買い取り業者に売る前に|そもそも今やるべき順番

資金繰りに焦ると、「店を安く買い取ります」という業者の電話に飛びついてしまう経営者がいます。それは最後の手段であって、最初にやることではありません。

まずは血流を止めないこと、次にお金を取り戻す下地を作ること、その上で当座の資金を確保すること。この順番を守るだけで、後の選択肢が大きく変わります。

① 客足を止めない:代替のカード決済をすぐ手配する

最優先は、営業を止めないことです。全東信の端末は今後一切使えません。別の決済手段を即日手配してください。

  • ☐ 他社のクレジット決済端末、またはQRコード決済を申し込む
  • ☐ 当面は現金・銀行振込の受け皿も用意する
  • ☐ 常連客・法人利用客に「決済方法が変わった」旨を先に伝える

決済各社は全東信の加盟店向けに乗り換え支援を打ち出しています。空白期間を最短にすることが、売上の直接的な防衛線です。

具体的な乗り換え先は、stera pack・Square・STORES・Airペイなどの他社端末や、PayPay・楽天ペイといったQRコード決済が候補になります。クレディセゾンやUCカードは、全東信の加盟店に提携する別の決済代行会社への乗り換え案内を始めています。まずは今お使いのカードブランドの取扱会社に連絡し、最短で使える手段を確保してください。

② お金を取り戻す下地:未入金額の確定と債権届出

次に、失った売上を1円でも取り戻す準備です。破産手続開始以降の決済分については、カード会社が各店へ直接支払う方向で協議が進んでいると、破産管財人が明らかにしています。

一方、それ以前の未払い分は、法律上は破産債権として扱われ、約束の期日通りには弁済されません。配当を受けるには、裁判所が定める債権届出期間内に、裁判所が選任した破産管財人へ届出を行う必要があります。

  • ☐ 売上明細・入金履歴・売掛金台帳で「いくら入っていないか」を確定する
  • ☐ 全東信との契約書・明細書類を保管する
  • ☐ 債権届出期間を確認し、期間内に届出を行う

届出を怠れば、配当の土俵にすら乗れません。これは資産の自殺行為です。

ただし現実も直視してください。破産手続の配当は、そもそも配当が出ないか、出ても僅少な割合にとどまるのが通常です。「届出さえすれば全額戻る」という前提で資金繰りを組むのは危険です。戻らない前提で、次の一手を考える必要があります。

③ 当座の資金:公的融資に早期相談する

3つ目は、営業を続けるための当座資金です。取引先倒産による一時的な資金繰り悪化には、公的な支援制度があります。

  • 日本政策金融公庫のセーフティネット貸付(経営環境変化対応資金)を最寄り支店に相談する
  • ☐ 取引銀行・信用金庫へ、セーフティネット保証付きの運転資金融資を相談する
  • ☐ 家賃・仕入れの支払い猶予を、先に大家・取引先へ打診する

早く動くほど選択肢は多く残ります。「もう少し様子を見る」が、最も資金を溶かします。

多くの経営者が見落とす「本当の分かれ道」

ここまでの3ステップは”止血”です。止血で立て直せる店は、そのまま続ければよい。問題は、止血しても出血が止まらない店です。ここで判断を誤ると、傷はさらに深くなります。

決済停止は「引き金」にすぎない

冷静に見てください。全東信の破産は、資金繰りが元々ぎりぎりだった店にとっては「引き金」を引いただけです。

売上の季節変動、キャスト給与の先払い、家賃の重さ——この構造が変わらない限り、融資で穴を埋めても数カ月後に同じ壁が来ます。

2026年現在、物価高と人手不足が重なり、ナイト業態の損益分岐点は静かに上がり続けています。決済ショックは、その現実を可視化したにすぎません。

「借りて延命」か「畳む」の二択にしていないか

追い込まれた経営者ほど、選択肢を2つに狭めてしまいます。「借りて続ける」か「畳む」か。しかし、この二択には重大な見落としがあります。

「畳む=廃業」は、実はお金が出ていく選択です。一方で、同じ店を”手放す”にしても、廃業ではなく売却を選べば、お金が入ってくる可能性があります。

この違いを知らないまま廃業届を出す店が、2026年現在も後を絶ちません。

【提言】
決済が止まった今こそ、感情でシャッターを下ろす前に、電卓を叩いてください。「廃業したらいくらかかるか」と「売却したらいくら残るか」を並べる。この1回の比較が、数百万円の差を生みます。

廃業する前に知ってほしい「畳まずに手放す」出口

廃業と売却はお金の向きが逆。廃業は原状回復費が出ていきキャスト・顧客は価値ゼロ、売却は造作が対価になり原状回復も買い手が引き継ぎ顧客引継で譲渡額に上乗せ

結論を先に述べます。多くのナイト店舗にとって、廃業はコストであり、売却は手残りです。ここを取り違えると、本来受け取れたはずのお金を、原状回復費として捨てることになります。

廃業はコスト、売却は手残り

まず、廃業と売却で「お金の向き」が逆になることを押さえてください。判断の起点になります。

項目廃業(スケルトン返し)売却(居抜き・事業譲渡)nightmaの評価
内装・設備撤去して原状回復=費用が出ていく造作として買い手に譲渡=対価が入る廃業は資産を捨てる行為
原状回復費数十万〜数百万円の持ち出し買い手が引き継ぐため不要になることが多い最大の差はここ
キャスト・顧客解散=価値ゼロ引き継げれば譲渡価格に上乗せ承継できる資産
スピード届出・工事で時間がかかる買い手が付けば早期にキャッシュ化資金繰り局面と相性が良い

原状回復でお金を払って店を消すのか、造作を対価に変えて手放すのか。資金繰りが厳しい局面ほど、この差は効いてきます。

手放し方は3つ:造作譲渡・事業譲渡・株式譲渡

ナイト店舗の3つの売り方。造作譲渡(居抜き)は内装什器設備のみでスピード重視、事業譲渡は売上顧客スタッフ込みで手残り重視、株式譲渡は会社ごとで許認可を承継できる場合あり

「売る」と一言でいっても、ナイト業態には3つの手法があります。店の規模・急ぎ度・法人か個人かで最適解が変わります。nightmaはこの3つすべてを扱います。

手法何を売るか向いている店nightmaの評価
造作譲渡(居抜き)内装・什器・設備のみ小規模・スピード最優先資金繰り緊急時の即効策
事業譲渡内装+売上+顧客+スタッフ稼働中で客・キャストが付いている手残りを最大化しやすい
株式譲渡会社(法人)ごと法人・許認可を丸ごと残したい許可を再取得せず承継できる場合がある

4つの出口(居抜き・M&A・廃業・事業譲渡)を手取りで比較した詳細は、店舗売却完全ガイド(4択比較と手取り最大化)にまとめています。造作の相場観は造作譲渡の相場を参照してください。

中小M&Aガイドライン(中小企業庁)でも、事業の存続手段として第三者への譲渡が正面から位置づけられています。廃業だけが出口ではありません。

なお税務面では、事業譲渡は資産の譲渡等(国税庁)として消費税が関わり、株式譲渡は申告分離課税(国税庁)で扱われます。手法によって手残りが変わるため、入口の選択が重要です。

ナイト特有の落とし穴:許認可は「承継できない」

ここが、一般の飲食店売買記事では抜け落ちる急所です。ナイト業態の許認可は、原則としてそのまま引き継げません。

深夜酒類提供飲食店営業の届出や風俗営業の許可は、買い手が新たに取り直すのが原則です。風営法の解釈運用基準(警察庁・PDF)でも、許可の承継は相続・合併・分割などに限られます。

さらに、閉店するなら深夜酒類提供飲食店営業の廃止届(警視庁・様式)や風俗営業の廃止届出書(警視庁)の提出が必要です。手続きの全体像は風営法の廃業届 完全ガイドにまとめています。

賃貸借契約も同様に、民法第612条(e-Gov)により、賃借権の譲渡には貸主の承諾が要ります。この「許可・賃貸借の壁」を無視した売買は、契約直前で崩れる地雷原です。

【NightMA 専門家の視点】
「居抜きで売れると聞いたのに、話が進まない」という相談の多くは、この許認可と賃貸借の承継設計を後回しにしたことが原因です。ナイトの売却は、買い手探しと同じかそれ以上に、「許可が下りる立地か」「貸主が業態変更を認めるか」の事前確認が成否を分けます。ここは行政書士と連携して先に潰すのが鉄則だ。

【独自】全東信ショックを「棚卸しのきっかけ」にする

売却をすぐ決める必要はありません。ただ、この機会に一度、自分の店の”時価”を知っておくことには大きな意味があります。続けるにせよ、畳むにせよ、判断の精度が上がるからです。

続けるにせよ、今の店の価値を一度知っておく

自店が「いくらで手放せるか」を把握しておくと、融資交渉でも、家主との条件交渉でも、心理的な余裕が生まれます。

  • ☐ 内装・設備の状態(築年数・グレード・残存価値)
  • ☐ 直近の売上・利益の実績
  • ☐ 許認可の種類と、承継・再取得の見通し
  • ☐ 賃貸借契約の残期間と、貸主の業態変更への姿勢

この4点が揃うほど、売却したときの上限に近づきます。逆に、決済停止で追い込まれてから慌てて動くと、足元を見られて買い叩かれます。

売り手が最も警戒すべきは、「①誰にも知られず売りたい(バレ)」「②買い取り業者に買い叩かれないか」「③そもそも値段が付くのか」の3点です。この3つで足が止まります。

ですが、ナイト業態の居抜き・事業は、立地と内装が良ければ買い手が水面下で途切れません。正しく動けば「静かに・高く」手放せます。従業員・常連・大家に知られず売り切る具体的な手順は、居抜き売却を「バレずに」やり切る方法で解説しています。

業態ごとの相場や進め方は、スナック売却ガイドバー売却マニュアルなど、業態別の記事も参考にしてください。

「静かに、なるべく高く」手放すなら、ナイト専門へ

最後に、なぜ一般のM&Aプラットフォームや買い取り業者ではなく、ナイト専門に相談すべきかを述べます。理由は、ナイトの売買には固有のボトルネックがあるからです。

なぜナイト特化なのか

  • 風営法・深夜営業・立地の可否を、案件化の前に判定できる
  • キャスト・顧客の引き継ぎ条件を、譲渡価格に織り込める
  • ナイト業態を探す買い手のネットワークを持っている
  • ノンネーム(店名を伏せた)で、従業員や取引先に知られず進められる

買い取り業者は「安く買って高く転売」する立場です。仲介は逆で、複数の買い手を水面下で競わせ、高値を引き出します。売り手にとってどちらが有利かは、明白です。

無料の売却相談・査定(着手金ゼロ・秘密厳守)

全東信の破産は、あなたの店の実力とは無関係に起きた事故です。焦って安売りする理由はありません。

nightmaはM&A(事業譲渡・株式譲渡)、居抜き、造作譲渡の3本柱で、ナイト店舗の”畳む前の出口”に伴走します。査定・相談・着手金はすべて無料、キャストや取引先に知られることはありません。

まずは「業態」と「エリア」だけお送りいただければ、直近の実際の成約事例から、おおよその水準をお伝えします。

▶ 無料で売却相談・査定する(着手金ゼロ・秘密厳守)

※業態とエリアを送るだけ。しつこい営業はありません

「うちの店は、畳んだらいくらかかって、売ったらいくら残るのか」——その1回の比較を、無料でお手伝いします。写真とエリアだけで、まず概算を知ることもできます。

NightMAの経営提言:
シャッターを下ろすのは、いつでもできます。しかし一度スケルトンに戻してしまえば、その店の造作価値は永遠にゼロになる。全東信ショックで手が止まっている今こそ、廃業届を出す前に、”いくらで手放せるか”を一度だけ確かめてください。それを知ったうえで畳むのと、知らずに捨てるのとでは、手元に残る現金が二桁変わることがあります。それが、私たちが数多くのナイト店舗の出口で見てきた現実です。


よくある質問(FAQ)

Q. 全東信の破産で入金が止まりました。まず何をすべきですか?
A. 順番が重要です。①別のカード・QR決済を即日手配して営業を止めない、②未入金額を確定し破産管財人へ債権届出、③日本政策金融公庫のセーフティネット貸付など公的融資に早期相談、の3つを優先してください。

Q. 全東信に立て替えてもらえなかった売上は戻ってきますか?
A. 破産手続開始以降の決済分はカード会社が各店へ直接支払う方向で協議されています。それ以前の未払い分は破産債権となり、裁判所の債権届出期間内に届出をすれば配当の対象になります。届出をしないと配当は受けられません。

Q. 資金繰りが厳しいです。廃業と売却、どちらが得ですか?
A. 多くのケースで、廃業は原状回復費が出ていくコスト、売却(居抜き・事業譲渡)は造作や顧客が対価になる手残りです。スケルトンに戻す前に、両者の金額を並べて比較することを強くおすすめします。

Q. スナックやバーの許可は、そのまま買い手に引き継げますか?
A. 原則として引き継げません。深夜酒類提供飲食店営業の届出や風俗営業許可は、買い手が新たに取り直すのが基本です。売却時は許認可と賃貸借の承継設計を先に行う必要があります。

Q. 従業員やお客に知られずに売却できますか?
A. 可能です。nightmaは店名を伏せたノンネーム形式で買い手を探し、秘密保持契約を結んだうえで詳細を開示します。営業を続けながら、静かに進められます。

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